中国の大卒新社会人「残酷物語」…入社1カ月で理由なき一斉解雇の絶望、SNS炎上で企業側もイメージ低下の代償 | ビジネス | 東洋経済オンライン

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大学を卒業したばかりの新社会人たちは、初めて就職した企業に対して将来のキャリア形成や人生設計への希望を託しているものだ。にもかかわらず、入社からわずか1カ月余りでその希望が無残に打ち砕かれたら、彼らのショックや絶望は察するに余りある。
2026年8月、中国の自動車用ランプ大手の星宇車灯が7月に入社したばかりの大学新卒者を一斉解雇した“事件”が明るみに出た。解雇されたのは25年秋期および26年春期の採用活動で研究開発職または技術職として内定を得た440人の一部で、会社の人事部門からの圧力を受けて107人の新卒者が雇用契約の解除に追い込まれた。
このニュースがSNS(社交サイト)やメディアを通じて拡散すると、中国のネット上には星宇車灯の暴挙に対する厳しい批判や、解雇された新卒者たちへの同情の声があふれかえった。
謝罪と補償だけで収まらず
慌てた星宇車灯は8月27日に声明を発表。経営陣の意思決定の誤りや、解雇の執行段階でのコミュニケーションに落ち度があったことなどを認め、107人の当事者に対して公に謝罪するとともに、一連の補償案を提示した。
また、同社の本社がある江蘇省常州市の人力資源社会保障局(訳注:雇用促進、労働問題、社会保障などを管轄する行政部門)も通知を出し、星宇車灯が実施した雇用契約解除のプロセスに問題があったと認定。同社が人事部門のトップをすでに停職処分にし、雇用環境の改善に着手したと説明した。

星宇車灯は世論の批判を浴びて謝罪に追い込まれた。画像は同社が発表した謝罪声明(星宇車灯のウェブサイトより)
しかし、事件はそれだけでは収まらなかった。解雇された新卒者の一部が雇用契約書の写しや人事部門との面談の録音などの“証拠資料”をまとめ、星宇車灯の大口取引先であるヨーロッパの自動車メーカーや、同社が重複上場を目指す香港証券取引所の公益通報窓口に送付したのだ。
その狙いは、星宇車灯の問題に対する関心を国外にまで広げ、中国企業が社員の権利保護をもっと重視するよう圧力をかけることにあった。
VWが「調査する」と明言
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2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。2019年末に東洋経済新報社と提携した。
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