PFN、調査業務に対応した国産AI最新版「PLaMo 3.1 Prime」
Preferred Networks(PFN)は、国内でフルスクラッチ開発する生成AI基盤モデル「PLaMo」の最新フラッグシップモデル「PLaMo 3.1 Prime」の提供を開始した。
「PLaMo」は、日本語性能と信頼性・透明性を重視して開発している国産の生成AIモデル。最新の「PLaMo 3.1 Prime」では新たにDeep Research機能が搭載され、「調査計画の立案から情報の収集・整理・分析、出典付きレポートの作成までを自律的に実行して、企業の調査業務を支援する」と謳う。オンプレミス環境でも利用できる。
生成AIは業務活用で広がりをみせる一方、モデルの学習時点以降の最新情報に答えられないことや、誤りをもっともらしく回答してしまうことが本格利用を妨げる一因になっているとする。また、調査業務にAIを活用する場合、機密性の高い情報も多く、海外の企業が手掛けるAIへの過度な依存やクラウドでのデータの取り扱いについて懸念する企業が増えているという。
今回の最新版で、国産AIの「PLaMo 3.1 Prime」に最新情報へのアクセスと自律的な調査能力が追加され、これらの課題に応えるとしている。
調査レポートを自律作成
調査計画から出典付きレポート作成までが自律化。調査テーマを入力すると、Webを検索し、最新情報を参照、出典を示してレポートを作成する。一連の作業は数分~数十分で終了する。
市場・競合調査や技術動向の把握などにおいて、従来は担当者が数時間から数日かけていた調査業務の効率化を支援する。新しくなったPLaMo ChatまたはPLaMo APIから利用でき、自社アプリケーションや業務システムに組み込める。
オンプレミス環境でも利用でき、この場合は社内文書と連携させたり、社内文書に限定した調査も可能になる。
Deep Researchの出力例
ハルシネーションの抑制
「PLaMo 3.1 Prime」は事後学習により、知らないことを推測せず知らないと回答する事実性や、コンテキストに対する忠実性が向上。Web検索で自律的に調べる機能とあわせて、信頼性の向上を図った。ハルシネーション関連ベンチマークでは「PLaMo 3.0 Prime」と比べてスコアが平均約15%改善したとしている。
対話と安全性の向上
学習パイプラインと学習データが抜本的に見直され、対話と安全性の性能が大きく向上した。不適切な行為に関する質問について、従来は回答を拒否していたところを、行為の誤りを説明して事実関係を整理し、ユーザーの適切な判断を助けるような回答をするようになった。これらの安全性の開発・評価は情報通信研究機構(NICT)も支援している。
処理速度が1.7倍高速化
非推論モードでは、回答品質の低下を抑えながら出力トークン数を90%削減。簡潔な回答をより短い時間で出力でき、利用料を抑制する。素早くシンプルな回答には非推論モード、複雑な課題には推論モードを選択するといった、目的に応じた使い分けが可能。
推論処理では、軽量なモデルが文章の続きを予測し、本体モデルがまとめて検証することで出力内容を変えずに推論処理全体を高速化する投機的デコーディング(Speculative Decoding)技術により、PLaMo 3.0 Primeと比べて1.7倍に高速化された。
各ベンチマークカテゴリーにおけるPLaMo 3.0 Prime(左)と、同等サイズの海外モデル(右)との比較
利用料・キャンペーン
PLaMo 3.1 Primeは、「PLaMo Chat」「PLaMo API」、オンプレミスの3形態で提供される。
PLaMo APIの利用料(PLaMo Chatの利用を含む)は、利用上限・レートリミットありの「Freeプラン」が無料。「Standardプラン」は100万トークンあたり入力60円・出力250円。
PLaMo ChatはUIが一新されたほか、Deep Researchを1日2回まで無料で利用できる期間限定キャンペーンが11月30日まで実施される。
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