[ITmedia News] うるう秒、27年5月に廃止 国際度量衡総会で決定 通信や情報システムの障害防止へ
仏ベルサイユで開かれた計量単位などを決める国際会議「国際度量衡総会」は15日(現地時間)、時刻調整に使う「うるう秒」を2027年5月20日に廃止する決議を採択した。高度情報化社会でシステムの障害を防ぐため、半世紀以上続いた仕組みを見直す。
時刻の国際基準「協定世界時」は原子時計を基にしている。高精度なものは数億年で1秒程度しかずれない。一方、地球が自転に要する時間はわずかに変動するため、原子時計に基づく時刻との差が0.9秒を超えないよう、数年ごとの6月末か12月末に1秒を加えて調整してきた。
うるう秒は1972年の導入以来、27回実施してきたが、同じ時刻の重複でコンピュータが誤作動を起こしたり、システムが停止したりする恐れがある。12年には国内のインターネット接続事業者でサーバ障害が発生し、豪州でも航空機の搭乗手続きに支障が生じ、多数の便が遅延。さらに今後、1秒を削る「負のうるう秒」が必要となる可能性もある。
決議では、協定世界時と自転に基づく時刻のずれの許容範囲を0.9秒から1時間に広げる。これにより、数世紀は調整が不要になる見通しで、通信や金融取引などの安定化につながる。22年の前回総会では、35年までに廃止する方針を決めていた。
総会ではこのほか、現在の原子時計に代わり、東京大の香取秀俊教授が考案した極めて高精度な「光格子時計」などの光時計を用いる「秒」の再定義も議論。30年の次回総会で新定義と実施時期を提案できるよう、準備を続けることを決めた。月探査に必要な共通の時刻基準についても、国際協力を進める方針を確認した。
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