[ITmedia News] 「カレー作りたい」と注文→ロボが野菜をピックする「未来の八百屋」 AWS×安川電機が披露
著者
林裕也
[ITmedia]
「カレーを作りたい」と話し掛けると、ロボットアームが必要な野菜をつかみ、買い物かごへ――米Amazon Web Services(AWS)の日本法人と安川電機が、幕張メッセで開催中の「CEATEC 2026」(10月16日まで)で、「未来の八百屋」としてこんな技術を披露している。安川電機のAIロボット「MOTOMAN NEXT」と生成AIを組み合わせたデモだ。
AWSブースで展示中の「未来の八百屋」。中央は安川電機のAIロボット「MOTOMAN NEXT」
「カレーを作りたい」と話すと具材を提案
例えば実際に、ボタンを押しながらマイクに「カレーを作りたいので、その具材を教えてください」と話し掛けてみると、生成AIの店員が「カレーならじゃがいもとにんじんがおすすめです。何個ずつにしますか」と応答した。
「3人分くらいで」と伝えれば「じゃがいも3個とにんじん2個でよろしいですか」と確認が返り、承諾すると「じゃがいもを1個目、取ります」と宣言してロボットアームが棚へと動き出す。作りたい料理を伝えるだけで、具材の相談から品出しまでが一つの流れで進む。
毎回カメラで見て、つかむ場所を自分で決める
ロボットは野菜の置き場所を暗記しているわけではなく、おおまかな位置をデータベースで把握した上で、取りに行くたびにカメラで撮影し直して認識しているという。
このため野菜の位置がずれたり置き方が変わったりしても対応でき、置き場所をきっちり固定しておく必要がない。カメラはプロジェクターで模様を投影し、その歪みから三角測量の原理で奥行きを測る「アクティブステレオ」方式の3Dカメラだ。
撮影したデータは役割を分けて使う。ニンジンやナスといった品種の判別は2D画像で、つかむ端の位置の推定は3Dデータで行い、こうした認識から動作計画までを、クラウドを介さずロボット側のソフトウェアで処理しているという。つかんだ後は、かごに入れた野菜の個数をカメラで数え直し、注文通りそろうまで作業を繰り返す。
ロボットが撮影した2D画像。品種を判別し、つかむ候補に印を付ける
ここでAWSが担うのは人とロボットの間に立つ対話の部分だ。生成AIが来場者の発話から意図をくみ取り、ロボットが実行できる形のタスクに“翻訳”して送り届ける。この生成AIは、AWSの生成AIプラットフォーム「Amazon Bedrock」上で動かしている。
ブースの担当者は「ロボットはタスクさえもらえれば自律的に動ける。ただ、人の意図を理解してタスクを生成するところは高度な処理になるので、そこをAWSが受け持っている」と説明する。
デモで動くMOTOMAN NEXTは、安川電機が2023年に発売したAIロボット。周囲の状況をセンサーで認識し、その場で動作を組み立てて実行できる点が特徴で、形や置き方が一定しない食品の扱いなど、これまで自動化が難しかった作業への適用を見込んでいる。
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