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Tuesday, November 3, 2026

[ITmedia News] 渦中のGMO記者会見、責任の所在はどこに? 熊谷代表が語った“グループ内の力関係”

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著者 梅林日奈子 梅林日奈子

[ITmedia]

 GMOインターネットが提供するFX自動売買用VPS「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスを巡り、11月2日に記者会見を開いたGMOインターネットグループ。質疑応答では、2024年にグループ会社のGMOサイバーセキュリティ by イエラエ(東京都渋谷区)が指摘した脆弱性への対応の遅れや、熊谷正寿代表によるSNS発信についての質問が相次いだ。

脆弱性対策の遅れ、原因は?

 特に質問が集中したのは、GMOサイバーセキュリティ by イエラエの指摘に対してなぜすぐ手を打たなかったのかという点だ。GMOインターネットは当時4回の緊急メンテナンスを実施したが、抜本的な対策には至らなかったという。同社の山下浩史副社長は、具体的な原因は「今後検証する」などとして伏せたものの、サービスの安定稼働や他の脆弱性への対応などを優先する中で「リスク分析に不足があった」と説明した。

 当時の判断について「コストや事業継続を優先した結果ではないか」と記者から問われると、熊谷代表は「もうかる、もうける、31年間一度も言ったことない。お客様の笑顔が基準」と回答した。

 一方で、当時の指摘はGMOインターネットの伊藤正社長や山下副社長らは把握していたものの、熊谷代表には報告されていなかったことも明らかにした。熊谷代表は「この事件で知った」という。

当時のイエラエの発言力に課題が?

 これに伴い、記者からはGMOサイバーセキュリティ by イエラエの指摘が組織内で十分な影響力を持てていなかったのではないかとの質問も出た。熊谷代表は「グループに加わった直後から発言力を持つのは難しく、社内で信頼関係を築くにつれて徐々に影響力が高まっていく」と、グループ内の“力関係”に起因することを認めた。ただし、現在はGMOサイバーセキュリティ by イエラエの意見がグループ内で通るようになっているという。

 攻撃者とみられる人物が、脆弱性の報告窓口に複数回連絡したものの無視されたと主張している件を巡る質問については「そうした報告は届いていない」「犯人が我々の評判を落とすためについた嘘」(熊谷代表)と否定。仮に報告が届いていたにもかかわらず放置してたのであれば、担当者を解雇していると強調した。

 熊谷代表が政府への適切な対応を求めるような場面も散見された。例えば政府の対応を巡り「機会があれば、高市政権の皆様にサイバーイージス構想というものをお話ししたい」(熊谷代表)と発言。サイバーイージスとは、海外からの攻撃に使われる悪意あるIPアドレスを検知し、通信事業者に速やかな遮断を求めるという同代表の構想。通信の秘密など制度上の課題はあると認めつつ、セキュリティ向上のために法整備が必要と訴えた。

「SNS、一定期間控える」 熊谷代表が釈明

 熊谷代表のSNS発信についても質問が相次いだ。同氏はXで北朝鮮が関与している可能性について示唆していたが、記者の質問に対しては、あくまで個人的な見解であり、グループの公式見解ではないと回答した。

 騒動の最中に笑顔の写真を投稿するなどの行為が被害者感情を逆なでしており、上場企業の経営者としてリスクになっているのではないかとの指摘もあった。熊谷代表は「笑顔で写った写真を投稿したのは攻撃者をけん制する意図があった」と釈明・謝罪した。

 一連のトラブルを踏まえ、今後のSNS発信については、今回の会見を総括する投稿を最後に、一定期間控える方針を示した。ただし、攻撃者に新たな動きがあればこの限りではないという。

 報道陣からは経営責任を取って辞任する考えがあるかとの質問も出た。熊谷代表は「今の悪意に汚染されているインターネットを放置したまま死ねません」と述べ、辞任を否定。被害を受けた顧客を再び笑顔にするまで責任を果たす考えを示した一方、「笑顔になったら辞任をするのか」という記者の質問には、具体的な回答を控えた。

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