アサヒGHD社長「競合はキリンではなく海外巨頭とスマホ」…スーパードライの「次なる一手」は?【インタビュー前編】 | ビジネス | 東洋経済オンライン

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中長期的に縮小する酒類国内市場の中で、ビール王者のアサヒグループホールディングス(GHD)が、さまざまな課題に直面している。
国内では、10月にビールが減税となり発泡酒や新ジャンルとの税差が一本化される酒税改正で、ビール市場を中心に追い風が吹く。これを好機ととらえ、新たなブランドを立ち上げたほか、屋台骨の「アサヒスーパードライ」のフルリニューアルを敢行した。
一方、成長の糸口をグローバル展開に見出している。ヨーロッパやアジア、オセアニアといった進出する各国でのスーパードライの販売数量は年間2000万ケースとなり、拡大を続けている。さらに、酒類大手の英ディアジオ社から東アフリカ事業を買収することを発表し、同地域への本格的な進出をぶち上げた。
10月からの酒税一本化、M&Aを中心に積極拡大するグローバル展開と財務健全性の確保、ライバルのキリンと接近する時価総額――。成熟市場の中でのさらなる成長を掲げ、山積する課題に挑むアサヒGHDの勝木敦志社長CEOを直撃した。
※発生から1年が経とうとする未曾有のサイバー被害からの回復と、組織の立て直しについては、後日配信する【インタビュー後編】で詳報する。
スーパードライの「体験価値」を高める
――いよいよ10月の酒税一本化を迎えました。「スーパードライ」をリニューアルし、新たなブランド「ビタリスト」や「アサヒゴールド」も相次いで発売しました。ただ、新たなブランドは苦戦しており、「スーパードライ一本足」からは脱却できていないように見えます。
われわれがスーパードライを非常に大切に考えているというのは事実だ。(新ブランドの苦戦は)スーパードライとのカニバリゼーション(共食い)や、スーパードライの展開に影響がありそうな商品の拡大を、どこかで躊躇する気持ちが多くの社員の間にあるのではないか。
去年は「ビタリスト」を、今年は「アサヒゴールド」を出したが、スーパードライ中心という意識がまだ払拭できてない部分があるのかもしれない。ビール市場が盛り上がり、他社が出すさまざまな新商品の中で、(新ブランドが)埋没しているという事実も否めない。
ただ、いわゆる新ジャンルからビールに移るお客様はバラエティシーカーであり、さまざまなブランドを試している。従来からのビールのヘビーユーザーも、新しいビールが出るとそれを試していて、スーパードライだけでは拾いきれない、あるいは囲い込みきれない部分がある。
そうしたお客様に価値を提供し、楽しんでいただくためには、味わいの違う他の商品・ブランドも必要だ。この気持ちは変わらないので、これからも新商品や、それぞれのブランドのエクステンションも含めて、新たな味わい、新たな価値の提供を続けていきたい。
――酒税改正を前に、競合もビールの新商品やリニューアルに注力しています。今後のスーパードライは何を価値にしていくのでしょうか。
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いくた りゅうのすけRyunosuke Ikuta
食品・飲料・酒類・たばこ業界を担当。テレビ局記者として長野県、北海道、東京での勤務を経て、2025年10月東洋経済新報社入社。土曜日は娘と遊び、日曜日は社会人サッカーチームの試合で汗を流す生活を送っている。兵庫県出身。
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