[ITmedia News] Anthropic、「Claude」に家計管理機能「Personal Finance」 銀行口座と連携、米国でβ提供
米Anthropicは11月5日(現地時間)、AIアシスタント「Claude」の新機能「Personal Finance」を発表した。銀行口座やクレジットカード口座を連携させ、自身の財務状況について自然言語で質問できる。米国の「Pro」「Max」「Ultra」プランのユーザーに、β版として順次提供する。Web版、デスクトップアプリ、iOS/Androidアプリで利用できる。
使い始めるには、サイドバーの「Personal Finance」を開き、金融データ接続サービスの米Plaidを通じて口座を接続する。最大16行まで接続できる。Claudeは、接続した口座の残高と最大2年分の取引履歴をもとに質問に答える。
例えば「今月のお金はどこに消えた?」と尋ねると、全口座の支出を合計し、家賃・光熱費や食費などのカテゴリごとに整理して表示する。前月との比較や、給料日までにいくら残るかの見通しを続けて聞くこともできる。同社が示した例では、会員サービスの更新に気付き、給料日までに当座預金から引き落とされる4件の支払いと、その後に残る金額を示した。
複数の口座にまたがって、二重請求や想定外の手数料、1年かけて少しずつ上がっていた料金など、見落としやすい項目を指摘することもできる。APR(年率)などの金融用語の意味を説明し、その年に払った利息の合計を計算する。週ごとの支出グラフや支払期日のカレンダー、ダッシュボードも作れる。
プライバシーとセキュリティに関して同社は、Personal Financeは口座情報を読み取るのみであり、資金の移動や管理、投資を行うことはできないと説明している口座の接続は利用者自身がPlaid経由で銀行にログインして行う。Claudeが銀行のパスワードを求めたり、取得したりすることはない。Claudeが受け取るのは、利用者が選んだ口座についての情報だけだ。具体的には、銀行名、口座名、口座の種類、口座番号の下4桁、残高と利用限度額、取引履歴(金額、日付、店名など)に限られる。投資口座の保有銘柄や売買の記録、ローンの金利や条件は含まれない。ただし、Plaidから渡される口座番号は通常は下4桁だけだが、口座名や取引の説明に番号が丸ごと含まれる場合もあるという。
Personal Financeの専用ハブ画面内での会話は、AIモデルの学習に使用されない。この画面の外でClaudeに伝えた内容には、通常のプライバシー設定が適用される。口座のデータを使ったチャットは、内容をメモリに保存せず、後から過去のチャットを検索する対象にもならない設計だという。
接続はいつでも解除でき、解除するとClaudeはその口座のデータを読めなくなる。Plaidの管理サイト「my.plaid.com」から接続を切ることもできる。Claudeのアカウントを削除すると、銀行との接続も自動で解除される。ただし、過去の回答はチャットや共有リンクなどに残るため、不要な場合は利用者が個別に消す必要がある。
Personal Financeには広告やスポンサー付きのおすすめは表示されない。Anthropicが独自のクレジットカードやローンなどの金融商品を勧めることもない。同社は、この機能は個人がお金の状況を把握するためのもので、投資助言ではないとしている。Claudeは間違えることもあるため、重要な数字は元の取引記録や銀行の情報と照らし合わせるよう呼び掛けている。
同じような機能としては、米OpenAIが5月に「ChatGPT」の個人向け資産管理機能のプレビュー版を、米国のProプランのユーザー向けに公開している。
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