ニデック不正会計、「意見不表明」のPwC、監査責任者から旧京都出身者が一掃、旧あらた勢との微妙な関係性にじむ | ビジネス | 東洋経済オンライン

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「最善と考えられるチーム編成ということで、このメンバー4人の体制とさせていただいた」
10月1日に開かれたニデックの記者会見で、PwC Japan有限責任監査法人の久保田正崇代表はニデックの監査体制を一新――監査責任者である業務執行社員から旧PwC京都出身者を外した理由について、冒頭のように答えた後、「事案の複雑性と困難性に鑑み、個々の経験などを考慮した」と述べた。
2026年3月期の有価証券報告書の提出を、本来の期限である6月30日から9月30日に延長していたニデック。期限までに有報を提出できなければ上場廃止となるが、最終日となる30日になんとか有報を提出した。しかし、PwCが付けた監査意見は「不表明」だった。

2026年3月期も監査意見は不表明だった(画像:ニデックの26年3月期の有価証券報告書より、黄色ハイライトは東洋経済)
25年3月期の有報も期限を延長した末の提出で、やはりPwCからの監査意見は不表明だった。不正会計を調査する第三者委員会が立ち上がっていたことに加え、この意見不表明を受けて、25年10月28日にニデックは東京証券取引所から特別注意銘柄に指定された。
指定から1年以内に「内部管理体制確認書」を提出して審査を受け、改善が見られないと判断された場合、上場廃止となる。瀬戸際にあるニデックにとって、意見不表明は上場廃止リスクを高めることになるが、PwCは不正の関与者がいまだ財務報告に携わっていることなどを理由に厳しい判断を下した。
「くみしやすい」旧京都の出身者を一掃
一方、課題を突き付けた側のPwC自身も、ニデックの監査体制を大幅に変更した。
PwCは23年12月にPwCあらたとPwC京都が合併してできた監査法人だ。長年、ニデックの監査を行っていたのは旧京都であり、25年3月期の有報、「結論不表明」とした25年9月期の半期報告書とも、監査報告書(半期報告書はレビュー報告書)に業務執行社員として名前があるのは、上から山本剛、岩井達郎、天野祐一郎、山口恭平の4氏だった。法人登記簿などによると、山本、岩井、山口の3氏は旧京都、天野氏は旧あらた出身だ。
それが26年3月期通期の有報では、旧京都出身の3人の名前が消え、天野氏が残留したほか、新たに千代田義央氏、添野俊雄氏、清水池誠氏となった。千代田、添野の両氏は旧あらた出身で、清水池氏は詳細不明だが旧京都の登記簿に名前はない。
山本氏ら外れた3人は登記上、現在もPwCの社員として在籍している。同じ業務執行社員が連続で担当できる期数には制限があるが、交代した3人は制度に抵触する期数ではないとみられる。そもそも期中レビュー時の陣容が期末にこれほど変わることも異例だ。
久保田氏の言葉を借りれば、旧京都出身者中心の体制では「最善ではない」との判断がなされたわけだが、それも致し方ない。
記事の続きでは、ニデックと旧京都の不適切な関係、監査法人の責任について久保田氏の発言、旧あらたと旧京都の微妙な関係性などについてお読みいただけます。
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こじま しゅんすけShunsuke Kojima
繊維・化学業界を担当。大学卒業後、全国紙で岐阜市、名古屋市での勤務を経て、2026年2月に東洋経済新報社入社。学生時代は主に文芸、文化批評、現代思想を学び、今でも趣味はインドア派。ネットカルチャー全般が趣味。新潟県新潟市出身。
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