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Sunday, November 1, 2026

気候変動に負けないワインを 「再生型農業」に活路―記録的熱波で生産減のフランス

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 異常な熱波に見舞われ、今年は記録の残る1900年以来最も暑い夏となったフランス。農業省によると、今年のワイン生産は前年を下回り、過去5年の平均比では14%減となる見込みだ。こうした中、水不足でも生産量を落とさない南仏のワイン農家による取り組みが注目を集めている。

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 ◇半分以下の水で栽培

 スペインとの国境に近い仏南部ルシヨン地方ペルピニャンのワイン生産者、ジャンマルク・ラファージュ氏(55)は、ブドウの木の耐久力低下や収穫量の減少に危機感を持ち、7~8年前に「環境再生型農業」を取り入れた。生物由来の原料でできた「バイオ炭」を土壌に投入して保水力を向上させたり、必要最低限の水を使用するかんがいシステムを整備したりすることで、環境負荷の軽減だけでなく、土壌や生態系の回復も目指す。他のワイン生産者からの問い合わせも増えているという。

 ラファージュ氏は東京都内で時事通信のインタビューに応じ、「品質や収穫量を維持しつつ、以前の2分の1から3分の1程度の水量で栽培できるようになった」と説明。今年の1ヘクタール当たりの生産量は58ヘクトリットル(hl、5800リットル)で、ルシヨン地方の生産者の平均32hlを大きく上回る見込みだと明らかにし、「長らく取り組んできたことが劇的な成果を見せている」と強調した。

 ◇水不足と猛暑が打撃

 フランスは6月中旬という極めて早い時期に熱波に見舞われ、降水量は例年を約40%下回った。仏気象局は「気候変動がなければ、ほぼ起こり得なかった猛暑だ」と指摘した。

 10月1日時点の農業省の試算によると、今年の仏全土でのワイン生産量は前年比2%減の3490万hlとなる見込み。同省は「今夏の水不足と猛暑が減産の一因」と説明している。

 ◇味の変化に懸念

 ラファージュ氏は、水不足になるとブドウの実がしなびてしまい、ワインが「煮詰めた果実のような重い風味になることがある」と、気候変動による味の変化を懸念する。一方で、気温上昇で市場の需要が変化し、軽い口当たりの赤ワインの人気が高まっていると指摘。「環境再生型農業はブドウの実のみずみずしさを保ち、フレッシュなワインを造れる」と自信を見せる。

 健康志向の高まりや若者のアルコール離れなどを背景に、世界のワイン消費量は減少傾向にある。ラファージュ氏は「環境や社会に対して責任を持たなければ、生産者が生き残るのは難しい」と力を込めた。

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