太陽光パネル購入補助廃止へ 次世代型導入に重点―環境省
実証実験中のペロブスカイト太陽電池=6月5日、静岡県菊川市(同県提供)
環境省は、太陽光発電設備の導入を後押しする補助事業について、パネル本体への支援を廃止する方針を固めた。価格が下落しているためで、2027年度以降に新設する分を対象外とする。今後は産業競争力強化の観点から、国内で原料調達できる次世代型太陽電池「ペロブスカイト」の導入支援に重点を置き、27年度予算概算要求には26年度予算の4倍となる280億円を関連経費として盛り込む見通しだ。
補助の対象外とするのは、従来型のシリコン製パネルの購入費。工事費は原則として引き続き支援し、継続中の事業に対する補助も続ける方向だ。
同省は現在、再生可能エネルギーの導入拡大に向け、駐車場や農地に太陽光発電設備を設置する事業者らに対し、購入費や工事費、人件費などの経費を定額または一定の割合で補助している。ただ、政府が補助金の見直しに当たって実施した意見公募では「パネル支援による国内産業への恩恵が限定的」などの声が多数寄せられていた。
従来型の太陽光パネルは、世界市場の8割超を中国が占め、国内供給の大部分を輸入に頼る。価格は世界的な大量生産を背景に、ピーク時の半額程度に下落した。一方、日本はペロブスカイトの主原料であるヨウ素の世界2位の生産国。政府は産業競争力の強化に向け、40年にはペロブスカイトで原発20基分に相当する20ギガワットの発電を賄う目標を掲げる。
太陽光発電事業を巡っては、大規模開発によるトラブルも相次ぐ。このため、環境破壊や災害のリスクが少ない「地域共生型」の再エネ導入を促す狙いもある。
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