鳥が飛行機にぶつかる「バードストライク」が起きてもめったに墜落しないのはなぜか?

1912年、アメリカ・カリフォルニア州ロングビーチで公開飛行中の飛行機にカモメが衝突し、操縦装置に引っ掛かって機体が墜落、パイロットが死亡しました。
このように鳥と衝突した際に飛行機が墜落することはあるものの、こうした事故はまれだとMinuteEarthは説明しています。その理由は大きく2つあり、1つ目は鳥と飛行機が接近しやすい空港で衝突を防ぐ対策が取られているため。例えば録音したタカの鳴き声を流して鳥を滑走路から遠ざけたり、音だけでは逃げない鳥を犬で追い払ったりするほか、鳥が嫌がる波長のレーザー光で滑走路を照らす方法もあるとのこと。
鳥は水を飲んだり水浴びをしたりするために空港内の水たまりや池にも集まるため、鳥が嫌がるブドウ風味の香料を散布して近寄らせないようにすることもあります。
空港の周囲には鳥が好まない種類の草が植えられ、草を刈り込む高さにも気が配られます。草を短く刈りすぎると昆虫を食べる鳥がエサを捕まえやすくなり、長く伸ばしすぎるとネズミがすみ着いてタカを引き寄せるためです。鳥がエサを捕まえにくくネズミも住みつきにくい20~30cmの高さに草を刈りそろえるとのこと。
また、飛行機が鳥の群れを避けられるようにするための対策として、鳥の動きを捉えるレーダーを使い、管制官が群れの位置や回避方法をパイロットに伝えます。
さらに、空港に近づく飛行機の速度を落とすことで、鳥やパイロットが衝突を避けるための時間を確保できるとのこと。
MinuteEarthが挙げる2つ目の理由は、鳥との衝突に備えた機体の設計です。複数のエンジンを備えた旅客機は、その中の1基が鳥を吸い込んで故障しても残ったエンジンで飛行を続けることができます。
エンジンを覆う外殻には、回転する羽根(ファン)などが壊れたときにその破片が飛び散って機体のほかの部分を傷つけるのを防ぐため、破片を内部に閉じ込めるという役割もあります。鳥がエンジンに吸い込まれる状況を再現する試験も行われ、MinuteEarthによると、技術者は回転しているファンに死んだニワトリを撃ち込み、外殻がファンの破片を閉じ込められるかどうかを確かめるとのこと。
鳥がぶつかりやすい操縦席のフロントガラスや主翼の前側の縁、尾翼なども、衝撃に耐えられるよう補強されています。
バードストライクでの墜落事故を避けられるのは、空港のスタッフとニワトリを撃ち込んで試験を重ねる技術者たちのおかげだとMinuteEarthは締めくくっています。
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