開示からサステナビリティ経営の高度化につなげる、2027年から大きく変わるサステナビリティ法定開示の実務対応⑤ | ビジネス | 東洋経済オンライン

AIで開示文作成は容易になるが、背後にある経営の根底に関する理解こそが重要になる(写真:metamorworks/PIXTA)
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2027年3月期からサステナビリティ情報の開示基準(SSBJ基準)に基づき、時価総額3兆円以上の企業を対象に有価証券報告書での開示が段階的に義務化される。時価総額に応じて対象企業は順次拡大し、気候変動や人的資本などの非財務情報の開示・透明化が求められる時代が到来している。すべての企業関係者が知っておきたいサステナビリティ法定開示の実務対応の基本についてご紹介する。
最終回となる第5回は、これまでの連載内容を踏まえ、開示からサステナビリティ経営の高度化につなげるための方向性について考えていく。
ISSB基準の思想は原則主義
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本連載では、これまでSSBJ(Sustainability Standards Board of Japan:サステナビリティ基準委員会)基準をはじめとしたサステナビリティ法定開示の概要、報告プロセスやマテリアリティ分析、GHG(Greenhouse gases:温室効果ガス)算定に関してのトピックについて詳細に述べてきた。
最終回となる今回は、これまでの連載内容を踏まえつつ、開示の先にあるサステナビリティ経営の高度化について考える。
これまでは主として実務対応に重きを置いた内容をご紹介した。今回は少し視点を変え、まずはSSBJ基準の基礎となるISSB(International Sustainability Standards Board:国際サステナビリティ基準審議会)基準がどのような思想で作られたのか、という点から少し俯瞰的に述べてみたい。
ISSBはIFRS財団の下に設立されたサステナビリティの基準設定主体であり、同じく財団の下に設立されたIASB(International Accounting Standards Board:国際会計基準審議会)が会計の基準設定を担っている。サステナビリティと会計という対象の違いはあるが、いずれも「原則主義(principle-based)」の基準を策定しているという点で共通している。
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開示からサステナビリティ経営の高度化につなげる、2027年から大きく変わるサステナビリティ法定開示の実務対応⑤
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中村 良佑 PwC Japan有限責任監査法人 ディレクター
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なかむら りょうすけRyosuke Nakamura
上場企業の財務諸表監査・内部統制監査を経験後、品質管理部門で会計基準の調査・研究、書籍執筆に従事。プライスウォーターハウスクーパース株式会社(現PwCコンサルティング合同会社)出向時には、IFRS導入に関する会計論点の検討や事業再生における資金計画の立案など、幅広いプロジェクトに携わる。2015年に監査法人に帰任後、IFRSコンバージョンや統合報告アドバイザリーなど、レポーティング領域で豊富な実績を有する。現在は、サステナビリティ情報開示に関与するチームの技術面・実務面の支援やセミナー・執筆活動に取り組む。公認会計士、サステナビリティ情報審査人。
本多 昇 PwC Japan有限責任監査法人 ディレクター
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ほんだ のぼるNoboru Honda
大手食品メーカーで生産設備・エネルギー設備の技術管理及び環境マネジメント業務に従事後、2002年より中央青山監査法人(当時)のサステナビリティ部門に所属。2018年より他コンサルティングファームで勤務後、2021年11月PwCあらた有限責任監査法人(現PwC Japan有限責任監査法人)ディレクター。サステナビリティ領域全般、特に、気候変動分野を中心とした戦略策定支援、GHG算定、推進目標設定、削減推進支援などアドバイザリー業務や非財務第三者保証業務を中心に、幅広い民間業種における経験の他、公共セクターの環境政策策定支援、エネルギーに関する国内外調査等の経験を有する。
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