社外取締役は"立派な人"だからこそ社長にモノが言えない…機能させるために導入すべきアメとムチ【ガバナンス対談】 | 政治・経済・投資 | 東洋経済オンライン

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「有事の買収防衛策」は憲法違反ではないのかーー。著名アクティビストで、サファイアテラ・キャピタルの最高投資責任者である細水政和氏が、数々の買収防衛事案に関与してきた牛島信弁護士にこう問いかけて議論が始まった対談。前編では、株主が不利益を被るような買収防衛策が導入される要因として、社外取締役が異議を唱えないことが俎上に載せられた。
では、どうすれば社外取締役が機能するようになるのか。2人が考えをぶつけあった。

左:細水氏、右:牛島弁護士
細水 「社外取締役は中立であってはいけない。株主側に立つ義務がある」と2023年の経産省の買収指針にも明確に書き込まれているのに、いまだに平気で中立が正しいと信じている社外取締役は少なくないと思いますよ。
中立だと信じているから、株主の側に立つという発想にならない。それどころか自分を雇ってくれた社長の方を向いてしまうことすらある。社外取は共同体組織から独立していることになっているのに、実際には共同体組織の一員であるかのようにふるまってしまっている。
知らなかったからと免責される
牛島 共同体組織が良い面で力を発揮する場面はもちろんありますが、だからといって誰を経営者にするのかは株主が決めるんだという、極めて重要なルールが無視されていいはずがない。
一般に社外取締役は知らなければ責任を問われません。不祥事が起きた会社の第三者委員会報告書の中には、社外取締役は事実を聞かされていなかったから責任がないみたいな書きぶりのものもあるくらいです。ニデックでもそうでしたね。
日本の株主はなかなかアクションを起こさない。だから法的な責任を問われない。このことも社外取締役が機能しない原因の1つだと思います。
細水 社外取締役が経営者の意に反して株主のために頑張ると、他社から社外取就任要請の声がかかりにくくなることも、社外取が機能しない理由の1つではないでしょうか。
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いとう・あゆみAyumi Ito
1962年神奈川県生まれ。ノンバンク、外資系銀行、信用調査機関を経て独立。主要執筆分野は法律と会計だが、球団経営、興行の視点からプロ野球の記事も執筆。著書は『ドケチな広島、クレバーな日ハム、どこまでも特殊な巨人 球団経営がわかればプロ野球がわかる』(星海社新書)、『TOB阻止完全対策マニュアル』(ZAITEN Books)、『優良中古マンション 不都合な真実』(東洋経済新報社)『最新 弁護士業界大研究』(産学社)など。
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