イーロン・マスクの700億円の献金は何を変えるのか?中間選挙という「点」だけ見てもわからないアメリカ政治の本質 | 政治・経済・投資 | 東洋経済オンライン

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本連載では、アメリカにおける政治・経済の深層と、ビジネスの未来を方向づける最新トレンドを、日本のリーダー層に向けて発信していく(隔週月曜日)。今回はアメリカ中間選挙にイーロン・マスク氏の献金が与える影響について取り上げる。
本連載では、アメリカにおける政治・経済の深層と、ビジネスの未来を方向づける最新トレンドを、日本のリーダー層に向けて発信していきます
ドナルド・トランプ大統領は2025年の就任直後、日本を含む各国に対し、突如として高関税政策を打ち出した。このとき日本に課された関税率は24%だった。しかし、大統領の権限も無制限ではない。その行使が法に適うかどうか、最終的な判断を下すのは連邦最高裁判所だ。
26年2月20日、最高裁は6対3で、「国際緊急経済権限法(IEEPA)は大統領に関税を課す権限を与えていない」との判断を下した。その後、国際貿易裁判所の命令を通じ、徴収済み関税の還付手続きが進められた。企業の採算を動かしたのは、大統領の政策だけでなく、その権限の限界を定める司法だった。
日本の輸出企業にとって、対米貿易をめぐる法的環境は一夜にして変わった。この一件は、日本の経営者や政府関係者に、アメリカ政治を読み解くための重要な視座を示している。政策を誰がつくるかに加え、その適法性を最終的に誰が判断するのかという問題である。
アメリカでは最高裁判事を指名するのは大統領だが、承認するのは上院である。下院に、この人事権はない。それゆえに11月3日の中間選挙は、アメリカの法的環境に大きな影響を残すことになる。
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きょうごくやすのぶYasunobu Kyogoku
VCファンド「イノベーション グローバル キャピタル」を創業し、代表取締役を務める。サンフランシスコ バレエ団とde Young美術館の理事。コロンビア大学卒業後、オックスフォード大学大学院及び東京大学大学院にて政治経済学を研究。その後、ベイン、森ビル、ファーストリテイリングにて要職を歴任し、企業経営とグローバル戦略に携わる。現職では、経営現場で培った知見を活かし、独自の投資哲学に基づいた「持続的な価値創造」に取り組んでいる。シリコンバレーを拠点に、AI、業種特化型ソフトウェア、デジタルヘルスケア、サイバーセキュリティ、次世代コンシューマービジネスなど、革新的分野への投資・成長支援を主導。「より良い社会の実現」にパッションを持ち、慈善資金とボランティア活動を支援。国際政治・経済・先端技術に精通するグローバル・エキスパートとして日本のリーダー層に向けて講演・セミナーを多数開催している。日本語・英語の完全バイリンガル。仏語は読解と聴解に堪能。長年の滞米経験により、西海岸の政財界・文化界のエスタブリッシュメントと広範なネットワークを構築。ビジネスや私生活で両国間を頻繁に行き来する。
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