客が来すぎて利益が出ない、サイゼリヤを「本格値上げ」に追い込んだ強みの自前工場の限界 | ビジネス | 東洋経済オンライン

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「大変不本意ながら値上げを実施せざるを得ないと判断いたしました」
10月14日の決算説明会で、サイゼリヤの松谷秀治社長はこう語った。
低価格イタリアンレストランチェーンのサイゼリヤは同日、平均6%の値上げを10月29日から実施すると発表した。看板商品の「ミラノ風ドリア」は税込み300円から320円に20円の値上げとなる。サイゼリヤが値上げを行うのは2020年以来、約6年ぶりだ。
ただ、6年前の値上げは会計時の釣り銭を減らすため、端数を切り上げ300円などのシンプルな価格に統一するために行ったものだ。サイゼリヤの関係者は「今回の値上げは1998年の上場以来ほぼ初めての取り組み」と強調する。
低価格を売りにするサイゼリヤは、物価上昇を受け値上げを行う同業他社を尻目に、価格の据え置きを貫いてきた。松谷社長は決算説明会などで「値上げはしない」と繰り返してきた。
低価格の維持を可能にしたのは、セルフレジやモバイルオーダーの導入による店舗運営の効率化だ。コロナ禍前の19年8月期には35.9%だった原価率が26年8月期は43.6%まで上昇した。その一方で販管費率は57.9%から50.8%まで下がり、食材費など原価上昇分の多くを吸収してきた。
松谷社長は販管費の削減について、「限界に達したわけではない」と言う。今後もAIの活用や組織改革で生産性を高める方針だ。では、なぜこのタイミングで値上げが必要だったのか。
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かねこ ひろきHiroki Kaneko
横浜市出身で早稲田大学政治経済学部を卒業。2023年4月東洋経済新報社入社。現在は外食業界を担当。食品ロスや排出量取引など環境問題に関心。
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