米FRB、金利据え置き・会合削減に市場「本気度見えず」…米長期国債利回り上昇

米連邦準備制度理事会(FRB)が27-28日に開いた政策金利決定会合で金利を据え置いた後、市場では、物価高に対応するFRBの意志が見えないとの受け止めが広がった。この結果、物価上昇への懸念が強まる局面で上昇する米長期国債利回りが軒並み上昇した。同日の会合でケビン・ウォーシュFRB議長が、政策金利決定会合の開催回数を現在の年8回から来年は年7回に減らすと発表した点も、FRBの物価安定への意志に対する疑念を浮き彫りにしたと評価された。
FRBは先月の会合で政策金利を0.25%ポイント引き上げていたが、今回の会合では現行の年3.75-4%に据え置くことを決めた。金利決定の採決に参加した委員12人のうち2人が、利上げを主張する少数意見を出した。ウォーシュ氏は「インフレ率は依然として高い水準にある」としながらも、追加利上げに関するシグナルを出す代わりに、「今後蓄積される情報を綿密に検討し、適切な政策スタンスを判断する」と述べた。
ウォーシュ氏は、FRBが金融政策について過度に明確な予告を行って市場に影響を与えるのではなく、「小さなFRB」を目指すと強調してきた。今回の会見での曖昧なメッセージや、政策金利決定会合の回数削減も、こうした基調に沿うものだ。ただ、この方向性については、中東戦争などで悪化するインフレに対応する意志がFRBに乏しいことを示すシグナルだとの見方も出ている。
バンク・オブ・アメリカは会合後、「ウォーシュ議長の記者会見では、明確な追加情報や今後の政策方向に関する予告は示されなかった」とし、「物価安定への意志に対する疑念が再び浮上し、債券市場では短期債利回りが低下し、長期債利回りが上昇した」と評価した。モルガン・スタンレーも「ウォーシュ議長は据え置き決定の根拠を明確に示せず、金融市場を十分に説得するのは難しいとみられる」とした。
同日の米2年物国債利回りは4.67%と前日比0.03%ポイント低下したが、10年物と30年物の国債利回りはそれぞれ0.06%ポイント、0.07%ポイント上昇し、5.05%、5.41%で取引を終えた。短期国債利回りは政策金利に、長期国債利回りは物価見通しに反応して動く。
ウェルズ・ファーゴは「ウォーシュ氏が政策金利決定会合の回数を減らすと発表する中、債券市場は会合構造の改編の背後に表れたウォーシュ議長の不明確な姿勢と、2%の物価目標達成への意志に疑念を示す方向に動いた」とし、「FRBの政策信頼度が再び弱まる様子だ」と指摘した。JPモルガンも「ウォーシュ議長のインフレに関する発言は及び腰だった」と評価した。
ウォーシュ氏は同日、最近の金融市場の大きな変数として浮上している人工知能(AI)関連投資についても言及した。同氏は「AIなどテクノロジー部門の大規模な投資ブームが経済成長をけん引しているが、AI産業も金利変動および金融政策の影響から例外ではない」とし、「生産性向上の流れは前向きだが、経済成長が物価上昇を誘発するとはみていない」と述べた。ゴールドマン・サックスは「記者会見の核心は、ウォーシュ議長がAI設備投資と金利の密接な関連性を認め、従来の見解を変えた点だ」とし、「これは、経済の唯一の成長動力であるAI投資を萎縮させないため、今後の利上げペースを遅らせる可能性も残っていることを意味する」とした。
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