「SNSは民主主義に悪影響を与える」と考える人の割合が日本を含む37カ国の調査で大幅に増加
以下は2022年から2026年にかけて、「SNSは民主主義に悪影響を与える」と回答した割合の変化をまとめて表したもの。紺色の「U.S.(アメリカ)」に着目すると、アメリカでは2022年の時点で64%が「SNSは民主主義に悪影響を与える」と回答しており、2026年になってもその割合は変わっていませんが、他の国々の認識がアメリカに追いついてきたと捉えることもできます。
一般的にはアメリカのような裕福な国ほど、「SNSは民主主義に悪影響を与える」と考える傾向が強いとのこと。半数以上が「SNSは民主主義に悪影響を与える」と回答したのはオーストラリア・カナダ・フランス・ドイツ・オランダ・イギリス・アメリカの7カ国で、調査対象国の中でも特に裕福な国々です。一方、イスラエルとシンガポールは例外的で、高所得国であるにもかかわらず「SNSは民主主義に好影響を与える」と回答する割合の方が高くなりました。
以下のグラフは、縦軸が「SNSは民主主義に悪影響を与える」と回答した人の割合を、横軸が国ごとの1人あたりGDPを表したもの。全体的に、1人あたりGDPが高い国ほど「SNSは民主主義に悪影響を与える」と回答する割合が高いことがわかります。一方、1人あたりGDPが低い国ほど人々はSNSに対して好意的で、ガーナ・ケニア・ナイジェリア・フィリピン・タイといった国々では、4分の3以上が「SNSは民主主義に好影響を与える」と回答しました。
調査対象となった37カ国全体で見ると、「SNSは民主主義に悪影響を与える」と回答した人の中央値は35%、「SNSは民主主義に好影響を与える」と回答した人の中央値は55%で、依然として「SNSは民主主義に好影響を与える」と考える人の方が優勢です。
多くの国において、若年層は特に「SNSは民主主義に好影響を与える」と考える割合が高くなりました。以下のグラフは「SNSは民主主義に好影響を与える」と回答した人の割合を国と年齢層別に表したもので、紺色が50歳以上、灰色が35~49歳、黄土色が18~34歳です。日本を含む多くの国々で、18~34歳の若年層よりも50歳以上の年齢層がSNSの悪影響を懸念していることがわかります。
人々がSNSが民主主義にとって良いものだと考える理由には、「SNSによって最近の出来事について情報を得られるから」「SNSは声なき人々が政治的発言の機会を得られる場所だから」といったものが挙げられます。一方、SNSが民主主義にとって悪いものだと考える理由には、「SNSによって偽情報で人々を操ることが容易になるから」「SNSが政治的分断を引き起こすから」といったものがあります。
以下のグラフは、上から順に「最近の出来事について情報を得られる」「声なき人々が政治的発言ができる」という良い面と、「偽情報で人々を操ることが容易になる」「政治的分断を引き起こす」という悪い面について、SNSがもたらしたと思うかどうかを尋ねたもの。SNSがこれらの結果をもたらさなかった(紺色)と考える人は圧倒的に少数派で、ほとんどの人はSNSがこれらの結果を引き起こした(黄土色)と考えています。つまり、人々はSNSが有害な結果をもたらしていると認識しつつ、「それでも全体的には良い面の方が大きい」と判断していることが示唆されます。
以下はSNSが政治的分断を引き起こすと考える人(黄土色)の割合が、2022年~2026年にかけてどう変化したかを表したもの。ポーランド・ドイツ・フランス・日本・スペイン・イギリス・ハンガリー・マレーシアなどでは、10パーセントポイント以上も増加していることがわかります。
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