名作RPG「ウルティマ」の作者が35年前に売却した著作権を取り戻す手続きを進めている

ウルティマの制作と販売はギャリオット氏が設立したOrigin Systemsが担っていましたが、1992年にはEAが3000万ドル(約47億5000万円)でOrigin Systemsとウルティマの権利を買収。Origin SystemsはEAの開発部門に統合されました。
EAはその後、初期の商用MMORPGのひとつである「ウルティマ オンライン」を含む複数のウルティマシリーズ作品をリリースしましたが、やがて業績は悪化。2000年にはOrigin Systemsが開発中の企画を凍結することが発表され、ギャリオット氏もEAを退社しています。
EAを退社後のギャリオット氏は新たな会社を設立したり、民間宇宙飛行士として国際宇宙ステーション(ISS)に滞在したりしていました。そして2026年10月、ギャリオット氏がウルティマの著作権をEAから取り戻す手続きを始めていることが明らかになりました。
アメリカ著作権法第203条では、著作権者が自らの著作権を付与(譲渡)した場合であっても、付与から35~40年後の5年間で著作権の付与を終了して取り戻すことが可能と定められています。ウルティマの場合、ギャリオット氏は2027年に著作権を取り戻すことが可能であり、すでにEAには通知済みだとのこと。
ギャリオット氏は、「私は1992年にOriginをEAに売却しましたが、アメリカの著作権法には非常に奇妙な規定があり、著作権の元の所有者が出版社や他の団体に譲渡または売却した場合、35年後にはそれを取り戻すことができるのです。金銭のやり取りは一切必要ありません。権利を取り戻す1年前に通知するだけでいいんです」と語っています。
ギャリオット氏によると、EAにウルティマの著作権を取り戻そうとしていることを伝えると、EA側も法律に従って著作権を返却する手続きを進めるとの回答があったとのこと。ギャリオット氏はEAと活発な協議を行っており、EAと共同で取り組めるウルティマのプロジェクトがあるかどうかを検討しているそうです。
ギャリオット氏は、「解決はできるでしょうが、正式に権利を取り戻すのは2027年です。それが何を意味するのかを考える時間がほぼ1年あります。少なくとも初期のウルティマシリーズを再リリースできるということですし、続編を作ることもできます。重要なのは、私の代表的な製品ラインの未来を再び私がコントロールできるようになるということです」と語りました。
SF作家であり著作権関連の活動を行っているコリイ・ドクトロウ氏は、ウルティマシリーズには熱心なファン層が存在するにもかかわらず、EAがシリーズを終了させたため低迷していたと指摘。譲渡した著作権を取り戻せる規定はクリエイターの生活を安定させる役に立つとして、20年間で自動的に譲渡した著作権を戻すように著作権法を改定するべきだと主張しました。
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