女流棋士半世紀で悲願 第1号蛸島さん「よく頑張った」
将棋の女流棋士について語る蛸島彰子女流六段=2024年10月、東京都多摩市
将棋の棋士に男女の別はないが、競技人口の少ない女性は進出が遅れた。棋士とは別制度の女流棋士が誕生して半世紀余りで、西山朋佳女流四冠(31)が女性初の棋士となる悲願を果たした。
将棋・西山朋佳女流四冠が棋士に 「もっと上目指す」―女性初、来春から
女流棋士第1号の蛸島彰子女流六段(80)は「重圧の中でよく頑張った」と喜ぶ。自身は1961年、棋士養成機関「奨励会」に15歳で入会。「私に負けて坊主にする人もいた」と言うほど男女の実力差は大きかった。
日本将棋連盟は74年、女性への普及のため、初代女流名人の蛸島さんら6人を初の女流棋士とした。現会長の清水市代女流七段(57)らが後に続いた。
棋力差は大きく、93年に中井広恵女流六段(57)が女流で初めて公式戦で男性棋士に勝つと大きなニュースになった。奨励会の壁は厚く、女性たちの挑戦ははね返された。女流随一の実績を持つ福間香奈女流四冠(34)は、奨励会と2度の棋士編入試験でも棋士の座をつかめなかった。
2010年代に入り、関西から「西山が強い。鍛えれば相当なところまで行く」という評判が届く。西山さんは関東奨励会に移籍後、棋士との研究会で実力をさらに伸ばし、夢を実現。「棋士の側にも何とかしてあげたい気持ちがあった」と蛸島さんは語る。
奨励会を勝ち抜き棋士になった女性はまだいない。現在、15歳以下の女性会員3人が奮闘中だ。「50年でここまで来た。楽しみにしている」と蛸島さんは期待を寄せる。
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