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Sunday, October 11, 2026

30年前にBBCが放送した「アート作品を作るAI・AARON」を扱ったテレビ番組

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BBCが公開したのは、1993年から1999年までBBCで放送された教育番組「It'll Never Work?(それは絶対にうまくいかないよね?)」のアーカイブ。「It'll Never Work?」は当時の科学技術における新しい発明や発展を紹介する番組で、司会者たちが世界中の研究所などを訪れてタイトルの通り新技術が実際に機能するか検証する内容です。

「It'll Never Work?」の1996年12月10日放送回では、絵画を制作できるAIプログラム「AARON」が取り扱われました。AARONはアーティストのハロルド・コーエン氏が作成した一連のコンピュータプログラムの総称で、独自の芸術的なイメージを自律的に生成するという、生成AIの走りとも言えるプログラムです。

番組では、「It'll Never Work?」の司会者であるサリー・グレイ氏がカリフォルニア大学サンディエゴ校の視覚芸術学科を訪れ、コーエン氏にAARONについて話を聞いています。グレイ氏は冒頭で「世界屈指の芸術的才能・AARONを探しに来ました」と語りつつ、ポケットから磁気テープを取り出して「これがAARONです」と述べています。


以下はAARONの生みの親であるコーエン氏。コーエン氏は「私は長年芸術に携わってきましたが、アーティストは『実際には何が起こっているのか』を理解しなくても、いろいろなことができることに気付きました。そして私は、画家として理解できなかったことを、コンピューターを使って理解しようと試みることができるかもしれないと考え始めたのです。しかししばらくすると、これは不可能だ、絶対にうまく行かない(It'll Never Work)と思うようになりました」と語りました。


そして、番組ではAARONが実際に作品を生み出すところも見ることができます。現代の生成AIのように完成品を出力するのではなく、線を順番に引いて描いていきます。


そしてAARONは、コンピューター上のグラフィックとしてアートを完成させて終わりではなく、それを出力して物理的な絵として仕上げるところまで行います。この際、コンピューター上のデータをプリントアウトするのではなく、ロボットを使って同じ絵を描かせるという形になっています。AARONがコンピューター上で作成したのはアートの完成品ではなく作成プロセスであるため、それをなぞる形で実際に描き起こせるというわけ。今回のアートでは、完成まで約7時間かかるとのこと。


色を混ぜ合わせて使用する色を作ったり、実際に色塗りをしたりといったこともロボットで仕上げます。


番組ではさらに、AARONが作成した初期のアートも紹介されています。初期の作品はぐにゃぐにゃした線でよく分からないものを描いていましたが、その後コーエン氏が「現実に関する知識」を与えていくことで、AARONがより現実に即したアートを独自に生み出していくことができるようになったそうです。


最後に、グレイ氏が「AARONはまだまだ若いアーティストにもかかわらず、彼の絵は現在1300ポンド(約27万円)で売れており、さらに大きなことを成し遂げると期待されています。AARONはこれからどれくらい上手になっていくと思いますか」と問いかけたところ、コーエン氏は「私がかなり年を取り、AARONが私の年齢になったころには、本当に素晴らしいものになると思います」と答えました。

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