フジ傘下ポニーキャニオン「77億円大赤字」招いた"3つの誤算" アニプレックス・東宝に引き離され…古豪の逆襲なるか | ビジネス | 東洋経済オンライン

前期に過去最大赤字を計上したポニーキャニオン。元凶となったアニメ事業の立て直しで、再成長の軌道を描けるか(撮影:今井康一)
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老舗のエンタメ企業に、かつてない試練が訪れた。
フジ・メディア・ホールディングス(FMH)が5月に発表した、2026年3月期決算。その説明資料において、連結子会社のポニーキャニオンが売上高293億円(前年同期比18.7%減)、営業赤字77億円(前年は2.6億円の赤字)と、大幅な減収減益に陥ったことが明らかとなった。
今回のFMHの決算では、元タレントの性的トラブルに端を発した「フジテレビジョン問題」の影響度や、足元における回復状況に注目が集まったが、多くの業界関係者や投資家の間では、放送事業の収支悪化は一定織り込まれていた。結果として、グループ全体のネガティブサプライズとしてはむしろ、ポニーキャニオンが“悪目立ち”した格好だ。
成長著しいアニメ領域で窮地に
大赤字の元凶となったのが、アニメ事業における巨額の評価損だ。製作出資した作品群への総投資額に対し、回収見込額が大幅に下回るとして、FMHの連結決算ベースで63億円もの損失が原価に計上された。
ポニーキャニオンは売上高の約3分の1を占める音楽事業が堅調に黒字を稼ぎ出している。一方で、残り3分の2を占めるアニメなどの映像事業が大きく足を引っ張る結果となった。
ポニーキャニオンといえば、古くからアニメのビデオグラム販売を手がけ、00年前後からアニメ業界を牽引してきた「パッケージメーカー」の代表的プレーヤーだ。FMH傘下でありながら、他局系列のアニメ作品を多数手がけてきたことでも知られる。その後も、『進撃の巨人』や『東京リベンジャーズ』など、メガヒット作の製作委員会で幹事を担当。まさに業界の「古豪」といえる。
日本動画協会が発表した最新のアニメ産業市場規模は3兆8407億円(24年、前年比14.8%増)。海外での著しい成長が牽引し、4年連続で過去最高を更新している。国の基幹産業に位置付けられ、アニプレックスや東宝といった有力企業も高水準の収益を確保する中、なぜポニーキャニオンはここまでの窮地に陥ったのか。背景には、老舗がはまった3つの落とし穴がある。
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もりた そういちろうSoichiro Morita
2018年4月、東洋経済新報社入社。広告・マーケティングとアニメ・出版業界を担当。過去の担当特集は「日本アニメ狂騒曲 第2幕」「シン・東宝」「孫正義 動き出した最終章」「メルカリの反省」「集英社、講談社、小学館の野望」「サイバーエージェント ポスト藤田時代の茨道」など。
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