大統領と最高裁長官が全面対決 司法に圧力、揺らぐ三権分立―韓国
韓国の李在明大統領=6日、ソウル(EPA時事)
【ソウル時事】韓国の李在明大統領と※喜大(※恵の心が日、チョ・ヒデ)最高裁長官が裁判官人事を巡り、一歩も引かない全面対決の様相を見せている。5件の刑事裁判を抱える李氏と革新系与党「共に民主党」は昨年来、「司法改革」を通じて最高裁を圧迫。三権分立が揺らいでいると指摘される。
「憲法上、国会と大統領は最高裁長官の人事案に全く関与できない」。6日、国会の国政監査に呼ばれたチョ氏は準備してきた書面を読み上げ、李氏に真っ向から反発した。
憲法には「最高裁判事は最高裁長官が提案し国会の同意を得て大統領が任命する」としか書かれていない。チョ氏は8月18日、3月に退任した最高裁判事の後任について、李氏の意に沿わない人事案を提出。8月28日に大統領府は「提案権は、大統領の任命権を尊重する方向で行使されるべきだ」(報道官)と突き返し、出し直すよう要求したが、チョ氏は拒否している。
李氏とチョ氏には浅からぬ因縁がある。大統領選直前の昨年5月、チョ氏は裁判長として、李氏の公選法違反事件で、有罪と判断する差し戻し判決を言い渡した。共に民主党は、同年3月に高裁の無罪判決が出た後、大統領選に影響を及ぼそうと最高裁が急いで判決を出したと猛反発。李政権発足後、法律を歪曲(わいきょく)して適用した判事・検事への罰則導入や、最高裁判事の14人から26人への増員などの法改正を相次いで断行した。
李氏が退任後の裁判再開を見据え、司法への圧力を強めるとともに、自らが任命する最高裁判事の割合を増やそうとしているとの見方が絶えない。ある政治学者は「李氏は自らの刑事裁判に神経質になるあまり、司法をコントロールしようとしている」と批判する。
「ポピュリスト」と言われる李氏は昨年9月の記者会見で「権力には序列がある。最高権力は国民、そして直接選出された権力、(次に)間接的に選出された権力だ」と述べ、三権のうち、立法(国会)や行政(大統領)が司法に優越するとの認識をあからさまに示したことがある。
一方、チョ氏は保守色が強く、少数意見でもちゅうちょせず主張する「原則主義者」。双方譲る気配はなく、来年6月にチョ氏が退任するまで対立が続くとの見通しが出ている。
![]()
KioskNews shows a cleaned-up reading view extracted from the publisher’s page — the original always lives on their site, not ours.
