「ハッカーに身代金を支払うことなく暗号化されたファイルを復元できる」というセキュリティ企業が実際は被害者から得た高額な手数料の中から身代金を支払っていたとしてCEOが起訴される
起訴状によると、ピンハシ被告はサイバー犯罪の被害に遭った顧客に「独自のツール」と「高度な復号技術」を使用することでランサムウェアによる暗号化被害を復号できると主張していたそうです。しかし実際には、ピンハシ被告は顧客から受け取った料金の一部をランサムウェア攻撃者への支払いにあて、残りを着服することで利益を得ていたとされています。
例えば、2023年8月のケースでは、ピンハシ被告は身代金を要求するサイバー犯罪者に約8200ドル(約129万円)の身代金を支払い、顧客には約15万ドル(約2300万円)を請求していました。訴状によると、プロジェクト全体で顧客から1900万ドル(約30億円)以上を請求し、そのうち800万ドル(約12億円)以上を身代金として支払ったとのこと。
今回の起訴状は、アメリカの非営利・独立系の報道機関であるProPublicaが2019年に公開した調査記事「The Trade Secret」の内容を反映しているとProPublicaは指摘しています。2019年当時はザック・グリーンという偽名を使っていたピンハシ被告は、ProPublicaの取材に対し「MonsterCloudは顧客に特定のデータ復旧方法を約束したことは一度もありません。復旧方法は我々の問題であり、データは必ず戻ってきます」と述べ、MonsterCloudのデータ復旧方法を「企業秘密」と語りました。
また、ProPublicaは2019年の調査記事で、元FBI長官のロバート・ミューラー氏の元で副長官を務めたジョン・ピストール氏がMonsterCloudのホームページにあるプロモーションビデオに大きく取り上げられており、その中で「MonsterCloudの独自の技術と専門知識は、我々の職業上の評判と組織の健全性を守ります」と宣伝していたことを指摘しました。しかし、今回の起訴に関してピストール氏の名前は触れられておらず、連邦検事局の広報担当者はピストール氏とMonsterCloudの関係についてコメントを控えました。以下はMonsterCloudが公開しているピストール氏が出演するプロモーションビデオ。
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