遊戯に理解を示す余裕が多様性を支える、「会議は踊る」でも意味はあった 高坂正堯『世界史の中から考える』を読む(下) | ライフ | 東洋経済オンライン

外交史を学ぶ人に第1に薦めるのが高坂正堯の『古典外交の成熟と崩壊』である。19世紀の「欧州協調(コンサート・オブ・ヨーロッパ)」の本質とは何かを考察した古典だ。一般的な外交史研究のイメージとは違って、文化論や人間の生き様にも議論が及び、何度読んでも飽きない。
ビジネスに効く名著のエッセンスを識者がコンパクトに解説する。【原則土曜日更新】
高坂は、欧州協調を支えた貴族たちの生き様は、仕事だけに没頭せず遊戯の中で外交交渉を行うような姿勢だったと高く評価した。「会議は踊る」でも、意味はあった。書類仕事に没頭する専門外交官が育っていく中で、政治術は廃れて協調が崩壊したと論じる。
穏健派の海軍軍人、米内光政を評した一節は、古典外交を担った貴族への評価と重なる。
「大人の」政治
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さかい・かずおみ
1973年生まれ。博士(文学)。専門は日本外交史。著書に『近代日本外交とアジア太平洋秩序』『帝国日本の外交と民主主義』などがある。
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