[ITmedia News] Anthropic、IPOを正式申請 上半期売上高は約14倍、純損失807億ドル
米Anthropicは10月26日(現地時間)、新規株式公開(IPO)を正式に申請した。同社は米証券取引委員会(SEC)に登録届出書(Form S-1)を提出し、Nasdaq Global Select Marketに「ANT」のティッカーシンボルでクラスA普通株式を上場する計画を明らかにした。
Anthropicは6月に目論見書の草案をSECに非公開で提出していた。同社によると、売り出す株式数と価格帯はまだ決まっていない。米Bloombergなどは、同社が11月中旬の上場を目指しており、評価額は最大で約2兆ドルに達する可能性があると報じている。同社は5月に650億ドルの資金調達を完了した際、評価額を9650億ドルとしていた。
引受会社には、米Goldman Sachsと米Morgan Stanleyを筆頭に22社が名を連ねている。日本からは、みずほフィナンシャルグループと三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が加わった。米国のほか、日本、オーストラリア、カナダ、英国、スイス、欧州経済領域(EEA)の一部の国でも公募を実施する予定だ。ただし、米国以外の取引所に上場する予定は現時点ではないとしている。
目論見書によると、2026年上半期(1~6月)の売上高は163億ドルで、前年同期の12億ドルから約14倍と大幅に増加した。営業損失は6億9300万ドルで、前年同期の21億ドルから縮小した。一方、純損失は807億ドルに上った。主な要因は、転換社債などの公正価値の変動に伴う724億ドルの損失だ。同社は、企業価値の上昇によって転換社債の公正価値が増加したためと説明している。
法人向け事業では、過去12カ月間の売上高が10万ドル以上の顧客が、9月末時点で1万1900社を超えた。100万ドル以上の顧客は1900社超、1000万ドル以上の顧客は約250社に上る。
年間売上高10万ドル以上の法人顧客の増加を示すグラフ(画像:Anthropic)
上場後も、ダリオ・アモデイCEOら共同創業者7人で構成する「Founder LLC」が、特別なクラスF株式1株を通じて、一般的な株主議決事項について50.1%の議決権を握る。一方、2023年に設立された「Long-Term Benefit Trust」(長期利益信託)は、別の種類の特別株式を通じて取締役の過半数を選任・解任する権限を持つ。創業者による経営支配を維持しつつ、AIの安全性と長期的な公益を重視するガバナンス体制を保つ仕組みだ。
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