Amazonのクラウドサービス「AWS」がカードゲームになった「AWS BuilderCards」を実際に遊んでみた
Amazonのクラウドコンピューティングサービス「Amazon Web Services(AWS)」の仕組みを遊びながら学べるカードゲーム「AWS BuilderCards」の日本語版第2版が、2026年9月25日に発売されました。実在するAWSのサービスを組み合わせてシステムを構築するという、一風変わったカードゲームがどのようなものなのか、実際に遊んで確かめてみました。
AWS BuilderCards - A Deckbuilding Game About AWS Architectures
https://aws.amazon.com/jp/gametech/buildercards/
AWS BuilderCardsのパッケージはこんな感じ。
対象年齢は12歳以上、プレイ人数は2~4人、プレイ時間は20分を想定。
プレイヤーはITアーキテクトとして、オンプレミスなインフラをAWSに置き換えていこうというゲームになっています。
内容はカード144枚のみ。
カードの背面にはAWSのロゴが刻まれています。
マニュアルに相当するのはこのクイックリファレンスカード2枚。
オンプレミス環境を示すスターターカードは全部で10枚。
「先輩!運用手順書に手順がありません!」など、ややブラックなフレーバーテキストが掲載されています。オンプレミス環境で困った状況になってしまう!だからAWSのシステムに置き換えていこう!というわけ。
勝利点になるAWS Well-Architechtedカード。1点と3点の2種類があります。
そして、ビルダーカード。Amazon EC2やAWS Lambdaなど、AWSのサービスやツール・フレームワークがアイコンとセットで記載されています。
computeやcontainers、analyticsなどの種類に応じて色分けされています。
ビルダーカードの中には右上に数字が書かれているものもあります。この数字はそのカードの購入コストを示しています。購入コストが書かれているビルダーカードはあらかじめ他のビルダーカードとは別に分けておきます。
内容物は以上ですが、中央のカード置き場となる(PDFファイル)コンソールマットと、プレイヤーの手元でカードの山札などを置く(PDFファイル)プレイヤーマットはPDFファイルで公式から配布されています。A3用紙に印刷すればそのまま使うことができるので、あらかじめ用意するのがおすすめです。
ゲーム準備。「コストなしビルダーカード」と「コストありビルダーカード」を分けた状態で、それぞれシャッフルして山札を作ります。そして以下のようにコンソールシートの上に表面を伏せて山札として設置します。中央にはWell-Architectedカードの山を表向きに置きます。さらに、コストなしビルダーカードを4枚、コストありビルダーカードを1枚引き、山札の下の列に並べます。
プレイヤーにはスターターカード10枚を配布します。
スタートプレイヤーを決めたら、全プレイヤーが時計回りにコンソールからコストなしビルダーカードを1枚ずつ引きます。全員がこれを2周、すなわちスターターカードにコストなしビルダーカードを2枚加えた状態になったらゲーム準備完了。このスターターカードとビルダーカードのデッキをシャッフルして、自分の山札とします。
AWS BuilderCardsは基本的にデッキ構築型のカードゲームで、ボードゲームに詳しい人であれば「ドミニオン」に近いゲームといえばわかりやすいかも。自分のカードデッキの効果で新たにカードを購入したり廃棄したりしながら、勝利点を集めていくゲームで、Well-Architectedカードがなくなるまで、プレイヤーが順番に手番を進めていきます。
1つの手番は「ビルドフェーズ」「Cloud Adoptionフェーズ」「エンドフェーズ」で構成されます。ビルドフェーズはまず自分の山札から5枚を手札として引き、手元に置きます。
この手札にあるビルドカードの効果を発動したり組み合わせたりして発動を宣言します。このカード効果の組み合わせを「アーキテクチャ」、その発動を「デプロイ」と呼びます。例えば以下は「Amazon EC2」というビルドカードを「Amazon EFS」と組み合わせたアーキテクチャ。これをデプロイすると、自分の山札から手札を追加で1枚引くことができます。
また、5枚の手札を引いた時、ビルドカードの枚数がスターターカードの枚数より多ければ、手札のスターターカードを1枚だけ廃棄、すなわち場から取り除くことができます。
スターターカードの廃棄のことをAWS BuilderCardsでは「リタイア」と呼びます。古いオンプレミス環境をAWSのシステムにどんどん置き換えてリタイアさせよう!というのがこのゲームのコンセプトになるわけ。
続いてCloud Adoptionフェーズ。「AWSのクラウドシステムを追加する」ということで場に表向けに表示されているビルドカードを1枚購入できます。コストなしビルダーカードであれば無料で、コストありビルダーカードは手札のビルダーカードに書かれているクレジットの合計値で購入できます。クレジットはカードのテキスト欄最上部に書かれています。以下の場合だと1+2=3クレジットまでのビルダーカードを購入可能。
また、アーキテクチャをデプロイすることでクレジットが追加されます。例えば、以下のアーキテクチャはcompute属性の「AWS Lambda」を「Amazon RDS」にマウントすることで、さらに購入可能なコストが2クレジットされます。つまり「Amazon RDS」の2クレジット+「AWS Lambda」の1クレジット+アーキテクチャで得られた2クレジット=合計5クレジットまでのカードを購入できるというわけです。
そこで、購入したのが「AWS Well-Architected Tool」という4コストのカード。これはCloud-AdoptionでWell-Architectedカードを購入する時、2クレジット分値引きされるというエフェクトを持っています。
Well-ArchitectedカードはCloud-Adoptionフェイズで購入できます。もちろんコストを支払わなければなりませんが、このカードを手に入れることが勝利に必要。
購入したWell-Architectedカードは山札に入れるのではなく、山札の左側に積み重ねておいておきます。
エンドフェーズでは手番で使用した手札を捨て札エリアに流し、再び自分の山札から5枚の手札を引いて終わります。
手番をどんどん回しながらオンプレミスインフラをAWSによるクラウドインフラに置き換え、それによって収入を得てさらにAWSで拡張して……というAWSのビジネスモデルに乗りながら、自分の環境をAWSで便利にしていこう!という流れ。
Cloud-Adoptionで自分のデッキにAWSのビルダーカードがどんどん追加されることで、より複雑なアーキテクチャを構築することも可能。以下は「Amazon EC2」と「Amazon ECS」を「Amazon EFS」と「AWS Fargate」「Elastic Lead Balancing」と組み合わせたアーキテクチャで、デプロイすることで手札を2枚追加で引ける上に、Cloud-Adoptionで2回購入でき、さらに合計クレジット13とやりたい放題できる仕組み。
終盤はWell-Architectedカードが3点になり、コストも8クレジットに上がりますが、ビルダーカードでより複雑なアーキテクチャをデプロイできるようになるので、ゲームは加速します。気がつくとすべてのWell-Architectedカードがなくなり、ゲーム終了。
最終的に所有しているWell-Architectedカードの合計値が最も高い人が勝利となります。
最初はオンプレミスのスターターカードが手札に出てきて苦しいところを、少しずつAWSのシステムに置き換えてリタイアさせることで、カードの巡りがよくなって複雑なアーキテクチャでより大量のクレジットをゲットし、そのクレジットをもとにより高度なビルダーカードを手に入れてもっと自分の環境が回るようにすることで「AWS導入の状況」をデッキ構築型のカードゲームにうまく落とし込んだゲームになっていると思いました。
ルールは非常にシンプルで、ボードゲーム初心者でもすぐに覚えられるレベル。特に「ドミニオン」などのデッキ構築型ゲームを過去に遊んだことがあれば飲み込みがもっと早くなると思いました。実際にプレイした編集部員からは「Amazon EC2やAmazon Lambdaの重要性が心から理解できた」「AWSのどれとどれが連携するのか、という部分がプレイしていてわかりやすかったかも」「既にAWSで構築した組み合わせと同じようなのが再現できた」といった声もあったので、AWSについて学習・復習したいミーティングで活用するのもアリのはずです。
KioskNews shows a cleaned-up reading view extracted from the publisher’s page — the original always lives on their site, not ours.































