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Sunday, November 8, 2026

「まだ40代なのにメニュー表が読めない」過熱する老眼治療薬競争

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会社員のウン・ヒスさん(46)は最近、こっそり老眼鏡を買った。ウンさんは「ここ数カ月で急に目がかすむようになり、メニューの文字も読みにくいほどになった」と話した。

ウンさんだけの話ではない。スマートフォンやモニターを近くで長時間見る生活が日常化する中、30-40代で早くから目のかすみを訴える、いわゆる「若年老眼」の人が増えている。

米経済メディア「ウォール・ストリート・ジャーナル」(WSJ)は3日、「40代は、もはや目がよく見えないという事実を認められず苦しんでいる」と報じた。同紙は「ボトックスや肥満治療薬、ピラティスで老化にあらがい、自分たちを『新たな30代』だと信じてきた今の40代にとって、文字がよく見えないという事実は、とりわけ受け入れがたい『老化宣告』だ」と書いた。

老眼人口は実際に急速に増えている。国際学術誌『眼科学』に掲載された研究によると、世界の老眼人口は2015年の約18億人から2030年には21億人に増える見通しだ。老眼治療市場も熱を帯びている。作用の仕組みが異なる新薬が相次いで登場し、最近では視線に合わせてレンズの度数が自動的に変わる先端眼鏡も開発される傾向にある。

◇拡大する「若年老眼市場」

老眼とは、年齢とともに目の中の水晶体が硬くなり、焦点を合わせる力が低下して、近くのものがよく見えなくなる現象をいう。眼科の学界は「近くを見る能力は42歳から57歳ごろまで、毎年低下するようになっている」と説明する。

問題は、その不便さを感じる時期がますます早まっていることだ。一日中、スマートフォンやモニターを目の前に置いて生活するため、目が近くを見る機会がはるかに増えたからだ。WSJは「歴史上最も長く画面を見て暮らす世代であるため視力の変化により早く気付くが、実際にはこれを『目が疲れているから』『画面が暗いから』と勘違いするケースも多い」と書いた。

最近、老眼人口を狙った点眼薬の新薬が相次いで登場しているのはこのためだ。目に1滴さすと、近くの文字がよりはっきり見えるよう助ける薬だ。「瞳孔を狭める」原理を応用し、カメラの絞りを絞ると近くのものも遠くのものも鮮明に写るように、瞳孔を小さくして焦点の合う範囲を広げる。

米FDAは2021年、アッヴィが開発した初の老眼用点眼薬「ビューイティ」を承認して以降、新薬5つを相次いで承認した。今年初めにはテンポイント・セラピューティクスが開発した点眼薬「ユベジ」を承認し、先月16日にはバイオ企業のビアトリスとオーパス・ジェネティクスが開発した「リズムビ」を老眼治療薬として承認した。

リズムビは、既存薬が瞳孔を収縮させる筋肉を刺激するのとは異なり、瞳孔を広げる筋肉の働きを遮断して瞳孔を小さくする方式の薬だ。第3相臨床試験では、薬を投与して12時間後に近距離視力表を3行以上多く読めた患者が27.2%だった。偽薬を投与した患者は11.5%にとどまった。

◇人工レンズから自動焦点眼鏡まで

老眼を狙った技術は目薬にとどまらない。本物の水晶体のように動く新たな形の人工レンズ、自ら焦点を合わせる「スマート眼鏡」も続々と開発されている。

人工レンズも進化している。現在も白内障手術を受ける際、濁った水晶体を取り除き、近くと遠くの両方が見える「多焦点人工レンズ」を入れて老眼まで解決するケースが多い。ただ、こうしたレンズは焦点が固定されているため、夜に明かりがにじんで見えることがある。

米アティアビジョンが開発中の「オムニブ」は、目の中でレンズの形が変わり、焦点を合わせるようにした。4月に米国の学会で発表した結果によると、このレンズを入れた患者は3年間、眼鏡なしで遠方と中間距離を視力1.0で見ることができた。

ジョンソン・エンド・ジョンソンも3月、遠方から中間距離まで途切れなく見える人工レンズ「ピュアシー」で米FDAの承認を受けた。

フィンランドのスタートアップ「IXI」は、眼球の動きを読み取り、近くを見るときにレンズの度数が自動的に変わる「自動焦点眼鏡」を開発している。来年の市場投入を計画している。眼鏡フレームの縁にある赤外線センサーが視線を追跡し、液晶レンズが近距離用の度数に切り替わる。1日1回充電すれば終日使える。

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