性暴力を受けたと主張する元女子大生が7人の男性の実名を挙げると逆に女子大生を特定しようとする動きが加速
2024年11月8日、友人たちの励ましを受けて、女性はコーネル大学警察に性的暴行の被害を訴えました。ところが2025年1月、地方検事は犯罪の証拠が不十分であるとして、いずれの男性に対しても起訴を見送りました。そして2年後の2026年9月16日、女性は匿名で民事訴訟を起こし、被告として7人の男子大学生の実名を挙げました。
この事件は2024年当時から話題になり、「女性から性行為を始めた」「女性も周りにいた人も酔っているようには見えなかった」などと矛盾する証言が上がったほか、「意識が朦朧としていた時に女性からオーラルセックスを受けたため、実際には自分こそが被害者だった」と主張する男性まで現れました。
改めて民事訴訟が起こされたことで、事件について臆測を語る人が急増。男性こそが被害者であるといった意見を支持し、匿名で訴訟を起こした女性の身元を特定しようとする動きが始まりました。特に話題になったSNSの投稿では、身元の特定に5000ドル(約80万円)の報奨金が提示され、1日もたたないうちにある女性の名前とSNSから取得された画像が出回りました。
ニューヨーク・タイムズがオンライン分析会社Gudeaに依頼して調査させたところ、あるユーザーが女性について投稿してから1週間余りで、女性の名前だと称する情報を含む投稿が1万1000を超えるアカウントから約2万5000件投稿されていたとのこと。投稿はXで始まり、Bluesky、4chan、Discord、Telegram、Rumbleなどのプラットフォームへと広がり、件数は時間を追うごとに増加していました。
投稿の多くには、憎悪や敵意をあらわにする言葉が含まれていました。SNSのNGワードを回避しようとしたとみられる、「slut(尻軽女)」の代わりに「sI(i)ut」といった綴りを使う投稿もあれば、注目を集めるために白人至上主義者で反ユダヤ主義者のインフルエンサーの動画を添付した投稿もありました。多くの場合「女性は実際には性行為に同意していた、彼女が告発した男性たちこそ本当の被害者だ」といった投稿が行われていたということです。
女性の弁護士によると、女性は当初、実名で訴訟を起こすことを希望していましたが、弁護士が思いとどまらせることで匿名の訴訟に切り替えたそうです。弁護士は「彼女の身元を特定しようとする動きや脅迫で、状況ははるかに困難になっています」と述べました。女性には自分と家族の命を脅かす電話やメッセージが大量に届いているそうで、「母親を撃った。住所はココ」といった虚偽の通報を受けて警察から尋問されたこともあるといいます。
一方で、告発された男性も嫌がらせの標的になっています。あるInstagram動画では、女性が男性たちの名前と写真を投稿し、フロリダ州で7人の男性を殺害した女性連続殺人犯を引き合いに、「彼らにも相応の報いがあればいい」などと述べました。この動画は24万回以上再生されました。また、女性の弁護士が誤って無関係の男性を加害者の1人として名指しした後、その男性の家族は多数の殺害予告を受けました。この男性は現役の海兵隊員で、法執行機関の職員が自宅の外に配置されなければならないほどでした。
なお、女性は既に大学を辞めていて、告発された男性のうち2人は退学処分、2人は停学処分となり、すでに卒業していた1人はキャンパスへの立ち入りを禁止されています。7人の男性は、いずれも容疑を否認しているとのことです。
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