[ITmedia News] Meta、企業向けAI事業「Meta Enterprise Platform」を開始 責任者としてMongoDBのCEO引き抜き
米Metaは9月28日(現地時間)、企業向けのAI事業「Meta Enterprise Platform」を始めると発表した。同社のAIモデルやAIエージェントを企業や開発者向けに提供するもので、マーク・ザッカーバーグCEOは「当社事業の次の主要な柱」と位置付けている。責任者には、米MongoDBでCEOを務めていたチランタン“CJ”デサイ氏を迎える。
ザッカーバーグ氏は発表文で「superintelligence(超知能)は、あらゆる人と企業に大きな新しい機会をもたらす」と述べた。Metaは既に数十億人にサービスを提供し、数億の事業者の顧客リーチを支援してきたとした上で、Meta Enterprise Platformによって企業がAIを使って新たな形で成長し、変革できるよう支援するとしている。
当初は、パーソナルAIエージェント「Muse」、企業の顧客対応向けAIエージェント「Meta Business Agent」、「Muse API」、コーディングエージェント「Muse Code」などを含む同社の技術スタック全体を、企業や開発者に提供することに注力する。デサイ氏は、同社のAIスタックを、企業が自社のビジネスに導入できる製品やサービスにしていくとしている。料金体系や提供地域、提供開始時期、日本での展開については、発表時点では明らかにしていない。
セキュリティとプライバシーについて、デサイ氏は「Museと同様に、セキュリティとプライバシーはMetaの企業向け製品に最初から組み込まれている」とコメントした。企業向け製品での具体的な仕組みは示していない。
Museはユーザーごとに割り当てられたクラウド上の専用仮想マシン(VM)で動作する。接続した外部サービスの認証情報は、エージェント本体からは見えない形でVM内に保管される。外部サービスの操作やネットワーク通信を許可するかどうかは、「Sentinel」と呼ぶ別のエージェントが判断し、必要に応じてユーザーに承認を求める。会話やVM内のデータは広告システムとは共有しない。一方、会話データは個人を特定できる主要な情報を取り除いた上でモデルの学習に使っているが、ユーザーは設定でこれをオプトアウトできる。現行の仕組みは、サービスの運用などに必要な場合にMetaがデータにアクセスすることまでは防げないとしており、Meta自身もVM内のデータにアクセスできなくする「Muse Confidential VM」を年内に提供する計画だ。
デサイ氏は「Chief Enterprise Platform Officer」として、ザッカーバーグ氏の直属となる。ザッカーバーグ氏は同氏について、経験豊富なエンタープライズ分野のリーダーであり、業界に幅広い人脈を持つと評価した。
MongoDBはニューヨークに拠点を置く上場企業。主力製品のドキュメント指向データベース「MongoDB」は、データを表形式ではなくドキュメント単位で扱うNoSQLデータベースだ。
MongoDBも同日、デサイ氏が社長兼CEOを即日退任したと発表した。デサイ氏は2025年に前任のデヴ・イッティチェリア氏の後を継いでCEOに就任していた。デサイ氏の後任には、イッティチェリア氏が暫定の社長兼CEOとして即日復帰した。取締役会は人材紹介会社の協力を得て、正式なCEOの選定を進める。
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