顧客が資金引き揚げ…信頼揺らぐバイナンス、9時間半で5兆ウォン純流出

世界最大の暗号資産取引所バイナンスが、ハッキングで停止していた顧客資金の引き出しを再開したところ、半日足らずで5兆ウォン近い資金が純流出した。同社は、盗まれた資産の大半を自己資金で穴埋めし、引き出しも安定しつつあると説明しているが、史上最大規模の暗号資産ハッキングの後、顧客の信頼を回復できるかが試されている。
ブルームバーグ通信や暗号資産専門メディア「ザ・ブロック」などによると、バイナンスは1日(現地時間)、ビットコインやイーサリアムなど主要暗号資産の引き出しを段階的に再開した。同社の集計では、この日午前1時から10時30分までの9時間半に引き出された資金は46億4900万ドルだった。同じ時間帯に入金された10億1000万ドルを差し引くと、約36億4000万ドル(約4兆8600億ウォン)が流出した計算になる。
バイナンスは、純流出額について、ハッキング前の先月28日時点の管理資産総額1710億ドルの約2.1%に当たると説明している。さらにバイナンスは「当初急増した引き出し規模は縮小し、安定しつつあり、入金も相当な水準を維持している」と明らかにした。ブルームバーグも、資金流出は事業全体の規模に照らせば相対的に限定的な影響だと評価した。引き出しが集中したという事実だけで、取引所の支払い能力危機と断定するのは難しいということだ。
ただし、正常化までには時間が必要とみられる。ザ・ブロックによると、この日午前11時22分(米東部時間)時点で、バイナンスの引き出し状況ページに表示された552銘柄のうち531銘柄は、依然として引き出しが停止されたままだった。主要資産から一部ネットワークの引き出しを復旧させたもので、全ての顧客が自由に資金を引き出せるようになったわけではないという意味だ。今後の追加再開の過程でどれだけの資金が流出するかが、信頼回復を見極める指標になる見通しだ。
バイナンスは先月29日、ハッキングで約63億ドル相当の暗号資産を盗まれた後、引き出しを停止した。その後、同社資金と利用者保護基金、先物取引保険基金の一部などを動員し、代替コインを買い集めている。1日には、被害資産の約95%を充当したとして、「損失は利用者ではなくバイナンスが負担する」と表明した。残りの5%については、取引が活発でないため必要な数量を確保するのに時間がかかるコインだと説明した。
米連邦捜査局(FBI)は先月31日、北朝鮮のハッカー組織「トレーダートレイター」を犯行主体と名指しした。米シークレットサービスと米国税庁犯罪捜査局などは、盗まれた資産が主にイーサリアムに転換されていることを確認した。FBIは、分散型金融と即時交換サービスを利用した追加の資金洗浄が予想されるとして、関連取引を遮断するよう業界に要請した。
一方、ドナルド・トランプ大統領は先月31日、記者団に「北朝鮮かどうかは分からない」「北朝鮮なら北朝鮮と話す」と述べた。捜査当局の公式発表とは温度差を見せた形だ。AFP通信は、今回のハッキングにより、広範な国際制裁を受ける北朝鮮の違法資金確保能力が改めて浮き彫りになったと伝えた。
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